【読書記録】シリアルキラーやサイコパスを題材とした小説。五十嵐律人「不可逆少年」ほか

【読書記録】シリアルキラーやサイコパスを題材とした小説。五十嵐律人「不可逆少年」ほか 読書記録

シリアルキラーやサイコパスがテーマとなっている小説をまとめます。読む楽しみを損なうようなネタバレはありません。

親しい友達におすすめするテンションで好き勝手言っていますので、
個人の感想として参考にしていただけると幸いです。

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本選びの基準

うにの本選びの基準は以下です。

・本屋さんで目立つところに置いてある本
・好きな作家さんの本
・テーマに興味がある本
・表紙やタイトルが気になった本
・文庫化されている本

Kindle Unlimitedを契約しているので、その対象本から選ぶことも多いです。
小説は入れ替わりが激しいので、読みたい本が対象であればすかさず読むのがポイントです!

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うに
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理解不能な登場人物に翻弄されること間違いなし…!

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シリアルキラーやサイコパスをテーマにした小説5選

「不可逆少年」 五十嵐律人

殺人犯は、13歳。
法は彼女を裁けない――。
映画化で話題の『法廷遊戯』に続く、衝撃ミステリー!

狐の面をつけた少女が、監禁した大人を次々に殺害する事件が発生した。
凶器はナイフ、トンカチ、ロープ、注射器。
常軌を逸した犯行は、ネット上で中継された。
彼女は13歳の「刑事未成年」で、法では裁かれない。
「だから、今しかないの」――。

ミステリー界の話題をさらったデビュー作『法廷遊戯』に続く衝撃作!(出版書誌データベースより)

「法廷遊戯」が面白かったのでこちらも。文庫版の表紙が法廷遊戯とリンクしていて素敵ですね。こちらは家庭裁判所調査官の目線で、13歳の少女が起こした監禁殺人事件の真相に迫るお話。「すべての少年は更生できる」は真か偽か?という問題が軸として提起されています。生物学的要因で犯罪に手を染める少年を物語の中心におきつつ、個人的には環境要因で犯罪に手を染める少年の姿が重たく胸に圧し掛かりました…。ボリュームはそう多くない本ですが、ぐったり体力を奪われるような重厚感ある1冊です。

考えさせられる度:★★★★★
読了後の満足度:★★★★☆
また読み返したい度:★★★☆☆

「告白」湊かなえ

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞した国民的ベストセラー。(出版書誌データベースより)

これがデビュー作って本当にすごいですよね、映画化も話題になった湊かなえさんの本です。一言でいうと「やばい人」の見本市のような小説(?)。中二病、マザコン、崇拝、熱血、復讐心、などなど登場人物のクセが劇的に際立つのに、ひとつひとつの描写の解像度が高く不思議な現実感をもって物語と対峙させられます。シンプルに読みやすく、終始淡々と進んでいくのに、登場人物の狂気や異様なクラスの雰囲気がすみずみまで充満しているような重苦しさ。伏線回収や真相解明のスッキリ感もあり読み応えバッチリの一冊です。

登場人物にゾッとする度:★★★★★
読了後の満足度:★★★★★
また読み返したい度:★★★★☆

「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」桜庭一樹

ある午後、あたしはひたすら山を登っていた。そこにあるはずの、あってほしくない「あるもの」に出逢うために――子供という絶望の季節を生き延びようとあがく魂を描く、直木賞作家の初期傑作。(出版書誌データベースより)

少女趣味なタイトルと表紙に惹かれて中学生くらいのときに初めて読み、1週間くらいショックを引きずった思い出深い一冊です。初めて読んだときは展開のショッキングさしか響かなくて「電波少女が出てくるグロ小説」くらいの感想でしたが、大人になってから再読すると、この中身がピンとこない子供時代をおくることができた自分は幸せなんだろうなと思いました。何の打開にも繋がらない「砂糖菓子の弾丸」を繰り出すことしかできない女子中学生の無力さが虚しく悲しい。残酷で救いのない話ではありますが、終始ふわふわしたどこか夢想的な雰囲気も感じられる、不思議で唯一無二の作品だと思います。

気持ちが暗くなる度:★★★★★
読了後の満足度:★★★★☆
また読み返したい度:★★★☆☆

「教室が、ひとりになるまで」浅倉秋成

北楓高校で起きた生徒の連続自殺。ひとりは学校のトイレで首を吊り、ふたりは校舎から飛び降りた。「全員が仲のいい最高のクラス」で、なぜ――。垣内友弘は、幼馴染みの同級生・白瀬美月から信じがたい話を打ち明けられる。「自殺なんかじゃない。みんなあいつに殺されたの」“他人を自殺させる力”を使った証明不可能な罪。犯人を裁く1度きりのチャンスを得た友弘は、異質で孤独な謎解きに身を投じる。新時代の傑作青春ミステリ。(出版書誌データベースより)

Kindle Unlimitedでみつけた一冊。学園ミステリーだと思って読み始めたら異能ものでびっくりしました。そういえば「ノワール・レヴナント」の作者さんなんだなと気が付いて納得。校内で発生する連続自殺の犯人を探すお話で、早々に犯人は見つかってからも「どうやって犯行を行ったか?」「どう裁くか?」に論点が移り変わっていくのが新鮮で面白いですね。人間の醜さ残酷さにゾッとさせられる部分はありつつ、全体的には青春ものらしい明るい雰囲気でまとまっていて読みやすかったです。

ストーリー展開のテンポが良い度:★★★★★
読了後の満足度:★★★☆☆
また読み返したい度:★★★☆☆

「恋に至る病」斜線堂有紀

やがて150人以上の被害者を出し、日本中を震撼させる自殺教唆ゲーム『青い蝶』。
その主催者は誰からも好かれる女子高生・寄河景だった。
善良だったはずの彼女がいかにして化物へと姿を変えたのか――幼なじみの少年・宮嶺は、運命を狂わせた“最初の殺人”を回想し始める。
「世界が君を赦さなくても、僕だけは君の味方だから」
変わりゆく彼女に気づきながら、愛することをやめられなかった彼が辿り着く地獄とは?
斜線堂有紀が、暴走する愛と連鎖する悲劇を描く衝撃作!(出版書誌データベースより)

こちらもKindle Unlimitedでみつけた一冊。面白かった…と言っていいのか?なんとも言えない感じで一気に読み終えました。全体的に突っ込みどころが多くてリアリティには欠けると感じましたが、美貌・頭脳・人望の3拍子揃った女子高生が曇りなき眼で大量殺人に手を染める…という設定がキャッチーです。彼女に惚れ込んだクラスメイトの男子視点でストーリーが綴られ、この主人公がどうにも気持ち悪いのですが、最後の数行で「この本はこういう楽しみ方をすればよかったのか」と理解できてスッとしました。賛否分かれそうですがハマる方にはすごくハマりそうな一冊です。

設定のキャッチー度:★★★★★
読了後の満足度:★★★☆☆
また読み返したい度:★★☆☆☆

うに
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気になる小説はありましたか?よろしければ読んでみてくださいね♪

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